ガイド / 加工プロセス
5軸加工サービスとは何か、どんなときに必要か
2026年9月26日
5軸加工サービスは、3軸加工会社と違う方法で金属を削るわけではありません。部品へのアプローチの仕方が違うのです。直線3軸(X、Y、Z)が工具を動かし、回転2軸が部品または主軸を傾けることで、3軸加工機なら新しい治具が必要になる面にも刃物が届きます。
5軸加工機が実際に加えるもの
3軸フライス盤では、複数の面に形状がある部品は面ごとに外して固定し直します。付け替えのたびに工数と段取りの確認が増え、新しい位置が前の位置からずれるわずかな可能性も生じます。5軸加工機は代わりに部品(テーブル・テーブル型)または主軸(ヘッド・テーブル型)を傾けるため、同じクランプのまま、すべての面に届きます。
話はこれに尽きます。平らな面の切削速度は、どちらの機械でもほぼ同じです。変わるのは部品に手を触れる回数と、異なる面にある形状同士がどれだけ正確にそろうかです。
5軸加工が必要な部品
図面で次の点を確認してください。
- 3つ以上の面にある形状
- 1方向だけでなく、2方向に同時に傾いた穴や面
- 垂直に立てたまっすぐな工具では届かないアンダーカットや深いポケット
- ブレードやインペラのように、面に沿って曲率が変化する自由曲面
- 異なる面の間で、100分の数ミリより厳しい位置度公差
5軸加工の見積によく登場する代表的な部品は、インペラ、油圧マニホールド、傾斜穴のあるハウジング、整形外科用インプラント、タービンブレード、金型の入れ子、ロボットの関節です。
3軸加工会社のほうが適している場合
平板、1〜2面に穴があるブラケット、あるいは専用治具で段取りを速く繰り返せる量産部品は、通常は3軸加工でも同じ品質で、より安く加工できます。5軸加工の能力を使わない部品に、精度面でも機能面でもその費用を払う理由はありません。単純な部品を5軸加工の見積に出しても、部品に必要なものは何も増えず、コストが上がるだけなので、この点を正直に判断することが大切です。
3+2軸と同時5軸をひとことで
どちらも5軸加工機で行います。3+2軸加工では、回転軸が部品をある角度に傾けて固定し、そこからは3軸フライス盤と同じように削ります。同時5軸加工では、切削中も回転軸が動き続けます。ブレードのような曲面にはこれが必要です。5軸加工会社に送られる部品のほとんどは3+2軸加工で足り、プログラミングが速く、通常は安く済みます。部品にどちらが必要かを見分ける方法は、詳しい比較の記事をご覧ください。
見積を依頼するときに送るもの
STEPファイルに公差入りのPDF図面を添えると、最も正確な見積が得られます。材料、数量、最も厳しい公差、表面仕上げや認証の要求を記載してください。そもそも5軸加工が必要かどうかわからない場合は、自分で機械の種類を指定するのではなく、形状を説明して加工会社に判断を任せてください。
まとめ
5軸加工は、複数の面に形状がある部品、複合角度、曲面を持つ部品で、段取りを1回に減らすことによってコストに見合う価値を発揮します。平らで単純な部品には必要ありません。形状と重要な公差を送れば、3軸加工と5軸加工の両方を手がける加工会社が、部品にどちらが必要かを正直に伝えてくれます。
よくある質問
5軸加工サービスは実際に何をするのですか?
お客様の図面を、直線3軸に回転2軸を加えた機械を稼働させている加工会社とマッチングします。これにより、何度も付け替えるのではなく、1回の段取りで刃物が複数の面に届きます。
5軸加工は3軸加工より高精度ですか?
軸そのものがより精密だからではありません。部品を1回クランプしたまま加工するため工程間で何もずれず、その結果、形状同士の位置関係をより厳しく保てるのです。
自分の部品に5軸加工が必要かはどうすればわかりますか?
形状のある面を確認し、複合角度、アンダーカット、曲面があるか、面同士の位置関係が重要かを見てください。これらが2つ以上当てはまれば、通常は5軸加工が向いています。